〜テスラとBYDが描く、次世代UXの未来〜
車が“人を識別する”時代の幕開け
かつて、車の鍵といえば金属キーでした。
それがリモコンキーになり、スマートキーへ、そして今やスマートフォンへ。
テスラをはじめとするEVメーカーは、すでに「スマホが鍵になる時代」を実現しています。
しかし次のステージは、もっと自然で、もっと個人的なもの。
“顔”そのものが鍵になる、顔認証EVです。
私たちは今、車が“持ち物”ではなく“人”を認識する時代へ足を踏み入れています。

スマホが鍵になった今のEV事情
テスラではすでに、スマートフォンアプリを使ってドアロックの解除、車の始動、エアコンの操作までが可能です。
Bluetooth通信によって近づくだけでドアが開く仕組みは、「鍵を意識しない体験」として非常に自然です。
ドライバーはスマホをポケットに入れたまま乗り込み、車が本人を検知して自動で認証。もう「鍵を探す」ことも、「解錠ボタンを押す」こともありません。
こうしたUI(ユーザーインターフェース)は、利便性だけでなく“心理的な軽さ”を生み出しています。
車と人の間の境界線が、少しずつ曖昧になってきているのです。
次のステップ:「顔」で認識する車へ
その先を行くのが、BYDが導入を進めている顔認証EV。
中国市場ではすでに一部車種で、ドアに搭載されたカメラがドライバーを識別し、顔をかざすだけで解錠できる機能が実装されています。
車内でも顔認識によるユーザー識別が行われ、シート位置、ミラー角度、温度設定、音楽のプレイリストまで自動で切り替え。
つまり、車が“誰が乗っているのか”を理解してパーソナライズを行うのです。
テスラもカメラを利用したドライバー認識技術を持っており、将来的にはFSD(完全自動運転)の認証プロセスにも「顔による本人確認」が導入される可能性があります。
これは、利便性とセキュリティを同時に高める大きな進化といえるでしょう。
参照:https://en.eeworld.com.cn/news/qcdz/eic564402.html
顔認証がもたらす“新しいUX体験”
顔認証によって、車内体験(UX)は大きく変わります。
・車に近づくだけで自動で解錠
・乗車した瞬間に自分好みの空調と音楽
・ディスプレイのテーマや座席ポジションも自動復元
つまり、車が自分を理解して迎えてくれる時代です。
これまで“機械を操作する”ものだった車が、“自分のパートナー”として振る舞うようになるのです。
さらに、顔認証を基盤にした「マルチユーザー管理」も現実的になります。
家族で1台のEVを共有しても、乗る人によって設定が自動的に切り替わるため、まるで自分専用車のように感じられる。
このUXの進化は、“所有”より“共有”を重視する時代にもフィットしています。
便利さとプライバシー、そのバランス
一方で、顔認証という技術が持つプライバシーの課題も無視できません。
カメラで撮影したデータをどこまで保存するのか、クラウドと車載メモリのどちらで処理するのか――
その設計次第で、安全性の印象は大きく変わります。テスラはプライバシー保護に関して、データを原則車内処理とする設計を採用しています。
BYDなど中国メーカーは、利便性の高さを優先する一方で、ユーザーの信頼を獲得するための透明性が求められています。
顔認証EVが普及するためには、「便利さ」と「安心感」のバランスをどう取るかが最大のポイントになるでしょう。
顔認証が広げる未来のUX
将来的には、顔認証が車の外だけでなく、街やインフラと連携するようになるかもしれません。
たとえば、充電ステーションでの自動認証や決済、マンションの駐車場ゲートでの顔パス入場、さらに家のスマートロックとの連動。
車と家、そして都市全体がひとつのネットワークとしてつながる世界です。
その中心にあるのが、「人を中心にしたUX」。EVはもはや“乗り物”ではなく、“暮らしの延長”としての存在へと進化しています。
まとめ:鍵を持たない自由、顔でつながる未来
スマホが鍵になり、次は顔が鍵になる。
テスラやBYDが示すこの変化は、便利さのための技術ではなく、人と車の関係を再定義する試みだと思います。
車があなたを認識し、あなたの心地よさを理解して迎えてくれる。
「鍵を探す時代」から、「自分であることが鍵になる時代」にそう遠くない未来に実現するのではないでしょうか。
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