近年、EV(電気自動車)の普及が進み、街中でも多く見かけるようになりました。しかし、EVに乗り始めたばかりの人にとって、「もしバッテリーが切れたらどうなるの?」という不安はつきものです。
この記事では、EVならではのロードサービス事情や、充電切れの際の対応方法、予防策まで詳しく解説します。

EVの「バッテリー切れ」はどうして起きるのか?
EVの航続距離は年々伸びていますが、充電スタンドの数や位置、使い勝手の問題から「充電切れリスク」は依然として存在します。
ガソリン車とEVの違い
ガソリン車であれば、ガソリンスタンドが至るところにあり、燃料もすぐ補給できます。しかし、EVでは充電スタンドの数が限られており、さらに充電には時間がかかるため、充電残量を過信してしまうと突然バッテリーがゼロになる危険性があります。
充電切れの主な原因
- バッテリー残量の過信
- 渋滞や山道などで電力消費が予想以上に増加
- 目的地周辺に充電スタンドが見つからない
バッテリーが切れたとき、どうすればいい?
「電気自動車 充電切れ」「EV ロードサービス対応」などの検索が多いのは、いざというときの対処が不安だからです。
その場でできること
完全にバッテリーが切れてしまうと、自力走行は不可能です。停車位置が安全かどうかを確認し、ハザードランプを点灯させましょう。EVは走行中に段階的にパワーダウンする設計が多いため、「残り数km」の時点で安全な場所を確保するのが理想です。
ロードサービスを呼ぶ
多くのEVユーザーが頼りにするのがロードサービスです。代表的なのはJAFや各自動車保険に付帯するロードサービスです。スマホアプリや電話で「EVでバッテリーがゼロになった」旨を伝えましょう。
主なロードサービスのEV対応内容を比較
JAF(日本自動車連盟)
JAFはEV対応にも力を入れており、バッテリーが切れた場合には「けん引サービス」で最寄りの充電施設まで運んでくれます。一部の地域では、モバイル充電車による現場充電も始まっています。
- 対応範囲:全国
- 会員料金:無料(非会員は有料)
- モバイル充電車:東京・大阪・名古屋など一部エリア限定
自動車保険会社のロードサービス
ソニー損保、三井住友海上、東京海上日動など、多くの自動車保険にはロードサービスが付帯しています。多くはJAFと提携しているか、独自のけん引サービスを提供しています。
- EV専用の補償があるプランもあり
- 無料けん引距離に注意(20km〜50kmなど)
EVメーカー独自のサポート
テスラ(Tesla)
テスラは自社のサポートセンターからけん引サービスを提供し、最寄りのスーパーチャージャーまで輸送してくれます。
日産(Nissan)
リーフ購入者向けに、「Nissan EV Road Support」を提供。365日対応で、最大100kmまで無料けん引など、手厚いサポートがあります。
「その場で充電」はできるの?
EVにとって「その場での給電」ができるかどうかは大きな問題です。
モバイル充電車の登場
現在、東京・名古屋・大阪など都市部を中心に「モバイル充電車(移動式急速充電車)」が登場しています。これはガソリン車の「携行缶」のような存在で、現地でバッテリーを一定量までチャージしてくれます。
- 利用には時間と費用がかかる
- 対応車種・地域は限定的
- 予約が必要な場合もある
EVはけん引できるのか?
実はEVは誤ったけん引をするとモーターやバッテリーに損傷を与える可能性があります。けん引棒やロープで引っ張るのはNGです。必ずフラットベッド(積載車)による輸送が必要です。
EVユーザーが備えておくべき対策
充電切れは「防げるトラブル」です。以下の点に注意するだけで、安心してドライブできます。
普段からの充電計画
- 移動前に航続距離と経路上の充電スタンドを確認
- 高速道路を使う場合はSA・PAの急速充電器を把握
残量表示を鵜呑みにしない
気温・道路状況・エアコンの使用などで電力消費は変化します。表示上「残り50km」とあっても、急坂や渋滞では早く消費されることもあります。
アプリやナビで事前チェック
- PlugShare、e-Mobility Power、GoGoEV などのアプリでスタンド検索
- 利用可能時間や故障情報も事前にチェック可能
まとめ:備えあれば憂いなし!EVロードサービスを味方に
EVならではの「充電切れ」は確かに不安ですが、正しい知識と備えがあれば心配ありません。
- 万一のためにロードサービスの内容を事前に確認
- 普段から充電計画と充電インフラの把握を徹底
- モバイル充電車やEV専用サポートの活用も視野に
これからEVに乗ろうと考えている方も、すでに乗っている方も、この記事を参考に「いざという時」の備えを万全にしましょう。
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